もしも「あの世」というのがあるとしたら、そこは柔らかくて心地の良い場所であってほしい。
親しい友人やその愛する人が亡くなるたびに、そう思う。
痛みや苦しみや辛さ、心配や、心残りや、不安などが微塵もないところ。
まわりに他の人がいるかどうかはわからないけれど、ぜんぜん寂しくないところ。
なぜならば「この世」「あの世」関係なく、会いたい人にすぐに会いにいけるから。だから寂しくなんてない。
僕も最後にはそんなところに行きたい、と切に思う。
かなり昔だけれど、IZという今は亡きハワイアンシンガーが、そんなことをインタビューで言っていた。
それがいつの間にか僕の死生観になったのかもしれない。
僕には確たる信仰する宗教はない。
ましてや死を経験していない。
そして身近な家族を亡くしたこともない。
だからわからないことだらけだ。
だったら「あの世」とはそういうところなんだ、と信じようと思う。
魂とはそういうものなのだ、と信じようと思う。
そして叶うならば、愛する人を亡くした友人にも、いつの日かそう思える日が来ればいいと願う。
心からそう願う。