街でよく「別にいいんですけど…」という前置きをしてクレームを言う人を見かけます。
「別にいいんですけど、もう少し静かにしてくれません?」
「別にいいんですけど、おたくの店員さんの態度悪くありません?」
「別にいいんですけど、早くしてくれません?」…
けっこう聞きます。
そして考えてみると私自身もけっこう使ってたりして(笑)
一昔前であれば
「別にいいんだったら言うなよ!」
と突っ込んでいたところです。
でもね、最近は少し違う感じ方をしています。
アメリカ人であれば
「静かにしろ!」
「お前んとこの店員の態度はなんだ!訴えてやる!」
「早くしろよ、のろま!」
的な反応を大半の人が示すはずです。いや、そうに違いありません。
(偏見…人種差別でしょうか…笑)
「別にいいんですけど…」
これはまず自分をプロテクト、防御している言葉ですよね。
「私は(大きい人間だから)別にかまわないんですけれども、(ほかの人たちも迷惑がっているし、一般常識と違うから)…云々」
ある意味、すごく卑怯(笑)。
ただ逆に考えれば、人を傷つけたり、人との関係を悪くしたくないから使っている「気遣い」の言葉でもあるわけです。
自分をプロテクトするということは、争いを避ける、ということ。
みんながみんな、そして年がら年中これをしていたら、人間としてどうかと思います。
しかしながら、人間社会の中で生きている以上は和が大切です。
余計なことに腹を立てたり、余計なもめごとが楽しいのは若いうちだけ。
やはりみんなと仲良く楽しく暮らしたいもんです。
日本語で言うと「平穏な和」
ハワイ語で言うと「ポノ」
平穏な和、ポノっていうのは自己主張をせずに譲り合うことなんですよね。
なにかクレームをつけたかったら、ぜひ「別にいいんですけど…」。これもありかもしれません。