AIとロボットにリラクゼーション(ロミロミ)セラピストの仕事は奪われるのか?

2015年の野村総研とオックスフォード大学による共同研究のレポートで「AI導入で日本の労働人口の49%の仕事が10~20年以内に無くなる」という衝撃的な発表がありました。

では世の中のAI化、ロボット化が加速するとしたら、リラクゼーション業(ボディケア、ハワイアンロミロミセラピストなど)やマッサージ業という仕事はどうなっていくのでしょうか?

リラゼーションサロンに人がひとりもおらず、すべてがAIとの会話とロボットによるリラクゼーションマッサージ施術が行われる、ということはあり得るのでしょうか?

今回はこの課題について考えてみました。

今、リラクゼーションセラピストとして活躍されている方、そしてセラピストへの道、とくにロミロミセラピストを考えている方の参考になれば幸いです。

今後10~20年で日本では49%の人の仕事がAIにとってかわられる?

2015年12月、米オックスフォード大学と野村證券が「日本の約600種類の職業がAIやロボットに代替される確率を試算」したところ、10年から20年の将来に日本の労働人口の49%の仕事(職業)がAIやロボットに取って替わられる」という結果が出たそうです。

発表されてからすでに8年たっていますが、あまりAIに置き換わっている実感がありませんので、このレポートにあるよりも、もう少し時間がかかるかもしれません。

しかしながら、chatGPTの出現で世の中が一気に変化してきていますので、将来の変化を予測しておくことは人間の職業を守るためにも大切なことではないでしょうか?

ちなみにこのレポートで報告されている「人間の仕事として無くなる予測される職業」の例は以下の通りです。(レポートより)

 

無くなりそうな職業の例

●一般事務員
●銀行員
●警備員
●建設作業員
●スーパー・コンビニ店員
●タクシー運転手
●電車運転士
●ライター
●集金人
●ホテル客室係・ホテルのフロントマン
●工場勤務者
●薬剤師 など

AIのおすみつき。リラクゼーションセラピストの仕事はなくならない(はず)

結論からお話しすると、AIの発達が進んでいく将来においても、マッサージ、ボディケア、ハワイアンロミロミなどを含んだリラクゼーション業は消滅する可能性はほとんどない、というのが基本的な結論です。

… AIにも同じことを聞いてみましたが「リラクゼーションセラピストの仕事が無くなる可能性は無い」と自信をもって答えてくれました(笑)

リポートの中でも「無くならないであろう職業」として挙げられています。

無くならない職業の例

●ITエンジニア
営業職
データサイエンティスト
介護職
カウンセラー
コンサルタント
●マーケッター
教師
アロマセラピスト
ネイルアーティスト
●理学療法士・マッサージ師・リラクゼーションセラピスト
医者


この仕事はAIが取って代わることのできない数少ない「人でなければできない職業」である
ということを専門家も(AI自身も)認めていることになりますね。

セラピストが感じたり察知して顧客の細かなニーズ(物理的なニーズや感触的・潜在的なニーズ)への対応をすることは治療やセラピーには不可欠な要因ですが、「人のニュアンス」までをAIが請け負うまでにはまだまだ時間がかかってしまうことでしょう。

またセラピストのもつ柔らかさ、暖かさ、波動、人間味のある会話、心へのアプローチもAIが行えるようになるには時間がかかると考えます。

とくに「人のふれあい」を求めてセラピーを受けに来られる方は数多くいらっしゃいますので、当面は人間のセラピストの役割は無くならないことになります。

これは、リラクゼーション業に携わる人間としてとても誇らしいことですし、やりがいのあることでもありますね。

しかしながら、さまざまな面でAIの影響を受け、業界のビジネスモデルは変わっていくものと考えられますので、そこも踏まえて将来のリラクゼーション業界を考えていきたいと思います。

自動化と効率化

AI技術は、リラクゼーションマッサージにおいても一部の作業を効率化するのに一役買うことができるようになります。

たとえば、予約の受付や管理、カスタマーサポート、顧客データ(カルテ)の管理などの業務はAIによってすでに自動化されている面も少なくありません。

実際に当社でも様々な管理業務にデジタルでの予約・管理を導入することでセラピストが余計な手間を取られることが少なくなり、セラピストとしての施術に集中できるようになってきています。

カスタマイズされた施術

AIは、顧客の体の状態や好みに基づいて、カスタマイズされたマッサージプログラム(情報)を提供して未熟なセラピストの技術やサービス品質の向上に役立つ可能性があります。

センサーやデータ分析を活用して、顧客の健康状態や好みに合わせて最適化された施術内容をセラピストに提示・指示をすることにより顧客満足度が高まる可能性があります。

ただしベテランセラピストは、データだけではなくお客様の顔色やしぐさ、お話の内容によって最適な施術を提供できますが、この部分はAIにはまだまだ不可能でしょう。

セラピストの役割の変化

セラピストの役割は、AIが一部のタスクを自動化する一方で、より専門的で高度な技術でのケアや顧客との温かみのあるコミュニケーションやカウンセリングに重点を置く方向に変化していきます。

セラピストは、AIを活用して顧客のニーズを的確に理解し、そのアドバイスを受けることで「間違いの無い施術」…つまりある一定レベルの品質で施術を提供することが可能となります。

セラピストは、「人にしか(データや機械には)感じられない感触」を感じ取る能力、さらに「人にしかできない温かみや波動」を感じさせる施術を磨いていく必要があります。

(それができない限り「マッサージチェアマシン」に負けてしまうことになります)

安全性とプライバシーの懸念

AIを使用したマッサージ施術や顧客データの管理に関するセキュリティとプライバシーの懸念が高まる可能性があります。

業界は、これらの問題に対処するための規制やガイドラインを開発する必要があるかもしれません。

需要の変化

一部のお客様は、AIとロボットを使用したリラクゼーションマッサージを好むかもしれません。

しかし、多くの人は人間の手による手技に価値を見出すでしょう。

需要の変化は少しはあるかもしれませんが、高品質なマッサージと個別への対応が求められる場面では、セラピストの需要は当面の間無くなることはありません。

まとめ

将来的にも人間がやるべき職業、リラクゼーションセラピスト

AIやロボット技術の発展がリラクゼーション・マッサージ業に影響を与えることは確実ですが、セラピストの専門知識や人間のぬくもりを持った「タッチ」に対する需要は続いていくでしょう。

業界は変化に適応し、AIを活用してサービスを向上させつつ、伝統的な「人が施術を行う価値」を維持する方法を見つける必要があります。